ひとりめ。
食事時を過ぎてからガラガラに空いた食堂で昼食をとっていたら、 おもむろに僕のテーブルに座ってアイスを食べるおじいちゃん。 しかも食べ方もどこか荒々しい。夢中でほおばっている。 できれば一人で食べさせてほしいと思ったのだが、 あまりにも夢中なその食べざまに、身動きが取れなかった。私はあきらめた。 そして食べ終えたおじいちゃんは斜め前方を見つめ、 物寂しそうな表情を浮かべながら、そっと口を拭った。 ふたりめ。 電車を待っているとリュックを背負ったメキシカン風の男性(40歳くらい)に、 しきりと話しかけるおじいちゃん。 なんとなく英語っぽいのだが、よくわからない。 メキシカンを助けたい気持ちは山々だったのだが、 おじいちゃんの食いつきがもう本当にすごい。私はひきさがった。 そして五駅ほど話しかけ続けたおじいちゃんは、 充実感に満ちた表情を浮かべながら、最後には背中越しに手を振って去っていった。
by kan-net
| 2007-06-03 20:58
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