東海道五十三次 まとめ
本日、横浜の自宅に帰宅。東海道五十三次の旅が無事に終わった。

特段の考えがあって始めた旅ではなかった。小さいころに父と福井から奈良までの徒歩旅行をしたのが楽しかったし、自分の歩いた道のりを日本地図で見られるのが嬉しかった。またやってみたい、その時はもう少し長い距離でと思っていた。社会人になり、留学をすることにして、突然まとまった自由時間が手に入った。何をしようかと思ったときに、ふと思い浮かんだのが東海道五十三次の旅だった。

二十日間の徒歩旅行。いろいろなことがあった。荷が重すぎて押し潰されそうになった初日。重荷を下ろして息を吹き返した二日目。箱根に挑んだ三日目。箱根に怯えた四日目。のんびりしだした五日目。静岡の温かさに触れた六日目。安全第一の大人な対応ができるようになった七日目。天候が崩れ出した八日目。どまん中に到達した九日目。津波に襲われかけた十日目。愛知の手荒な歓迎を受けた十一日目。愛知の手荒な祝福を受けた十二日目。愛知の優しさにちょっと触れた十三日目。東海道を逸れた十四日目。三重の押しの強さに圧倒された十五日目。悠々自適旅の醍醐味っぽいのを味わった十六日目。峠で吹雪につつまれ遭難が頭をよぎった十七日目。接触事故の十八日目。式典に備えて温泉で過ごした十九日目。そして思いも寄らない衝撃の結末を迎えた二十日目。思っていたよりも遥かに大変というか過酷だったけど、毎日が波乱万丈、とても楽しい旅だった。

自分の足のみで歩む旅路。なんだか歩き続けていると自分の「範囲」というのがすごく自覚されてきて、今の自分に本当にできること、到達できる範囲に対して正直になれた気がする。ハッタリをかましてもしょうがないというか。自動車や電車、コンピュータやら何やらといった飛び道具が溢れた今の世の中だと、本当に自分にできることが何なのかを自覚することが難しい。定まりにくい自分という存在の範囲をはっきり自覚できたことが、旅の間なんだか自分自身に対して居心地よく感じられた原因の一つだと思う。自転車で旅することも考えたけど、歩きにして良かった。

三条大橋に到達した時、踏破の達成感を味わうというよりも旅の終わりが寂しくて、できることならまだ歩き続けたいと心から思った。旅先で出会う人たちとの触れ合いが楽しかった。家族や友人知人が面白がって見守ってくれたのも嬉しかった。これから先こんな機会が持てるかわからないけど、チャンスがあればまた歩きたいと思う。

京都到着後は大阪の友人夫妻の家で二日間お邪魔させてもらって、今日、新幹線のぞみで東京へ戻った。自宅へは新横浜で下りたほうが近いのだけど、せっかくだからと東京まで。驚異的な速さだった。二十日間かけて歩いた道のり、二時間半ほど座っていたら着いてしまった。なんちゅうこと。そんなに急いでどこ行くの。窓の外の景色は目に全然留まらなくて、僕の歩いた東海道との交差部分で写真でも撮ろうと思っていたのだけど全く歯が立たず、僕は静かにカメラを置いたよ。

いずれにせよ自宅に帰りついたので、いよいよ旅は終わりである。長いようで短いような二十日間の、過酷であり楽しくもあった、東海道五十三次の徒歩旅行。これにて完結。

e0001193_0213637.jpg



-----

旅データ

旅行タイトル:東海道五十三次
旅行起終点:東京・日本橋~京都・三条大橋
旅行期間:2013年1月28日~2013年2月16日(20日間)
歩行距離:約591km(GPS経路データより) (日平均29.6km)
歩行時間:約140時間50分 (日平均7時間2分)
歩数:875175歩 (日平均43759歩)


-----

東海道五十三次 頭出し

東海道五十三次 第一日 日本橋~(1)品川~(2)川崎~(3)神奈川
東海道五十三次 第二日 (3)神奈川~(4)保土ヶ谷~(5)戸塚~(6)藤沢~(7)平塚
東海道五十三次 第三日 (7)平塚~(8)大磯~(9)小田原~(10)箱根
東海道五十三次 第四日 (10)箱根~(11)三島~(12)沼津
東海道五十三次 第五日 (12)沼津~(13)原~(14)吉原
東海道五十三次 第六日 (14)吉原~(15)蒲原~(16)由比~(17)興津
東海道五十三次 第七日 (17)興津~(18)江尻~(19)府中~(20)丸子
東海道五十三次 第八日 (20)丸子~(21)岡部~(22)藤枝~(23)島田
東海道五十三次 第九日 (23)島田~(24)金谷~(25)日坂~(26)掛川~(27)袋井
東海道五十三次 第十日 (27)袋井~(28)見附~(29)浜松~(30)舞坂
東海道五十三次 第十一日 (30)舞坂~(31)新居~(32)白須賀~(33)二川~(34)吉田
東海道五十三次 第十二日 (34)吉田~(35)御油~(36)赤坂~(37)藤川~(38)岡崎
東海道五十三次 第十三日 (38)岡崎~(39)池鯉鮒~(40)鳴海~(41)宮
東海道五十三次 第十四日 (41)宮~(42)桑名
東海道五十三次 第十五日 (42)桑名~(43)四日市~(44)石薬師~(45)庄野
東海道五十三次 第十六日 (45)庄野~(46)亀山~(47)関
東海道五十三次 第十七日 (47)関~(48)坂下~(49)土山~(50)水口
東海道五十三次 第十八日 (50)水口~(51)石部~(52)草津
東海道五十三次 第十九日 (52)草津~(53)大津
東海道五十三次 第二十日(最終日) (53)大津~三条大橋


-----

長々と旅日記にお付き合いいただいた方々、ありがとうございました。なおほとんど指摘なかったですけれども、僕が自分で彫った「寛蔵くん」というのが全ての宿場の写真に入り込んでいます。僕の身代わりのようなものです。実は僕がずっと家に籠って壮大な創作話を展開しているだけなのではないかと疑いを持っていた人がもしいたら、写真に寛蔵くんを探してみてください。いますんで。
[PR]
by kan-net | 2013-02-19 00:05 |
<< フランス留学とその後について 東海道五十三次 第二十日(最終日) >>