東海道五十三次 第十九日
東海道五十三次の旅、第十九日。いよいよ最後の宿場へ。

旅も大詰めである。粉雪の舞う中で出発したあの日はまだ一月だった。あれから十九日。ずっと眺めていた富士山もいつの間にか背後に姿を隠し、天からは春を呼ぶ雨が数日おきに降り注ぐようになった。人たちの言葉もいつのまにか「ありがとう」から「おおきに」に変わり、宿場の番号も五十を超えた。

やっと、ついに、ここまで来たという満足感。それと同時に僕の胸の中ではむしろ寂しさの方が大きくなっていた。もうすぐ旅が終わってしまう。身体は今もとても痛く、決してラクな旅路ではなかったけれど、なんだかずっと楽しかった。それは自分で進むと決めた道を自分の足で踏み込んでいく楽しさであり、目標へ毎日確実に近付いていく喜びだったのだと思う。こうして日記をつけるにあたってその日一日を振り返り、つらかったことはあっても後悔することはなく、どうやってこの過酷さを面白おかしく紡ごうかなどと睡魔と争いながら考えるのも楽しかった。おかげで結構な寝不足が続いたけれども。

でも僕はこのままずっと旅を続けるわけにはいかない。来週末の友人の結婚披露宴に向けてももクロの練習や打合せをしなくてはならないからだ。だから京都に辿りついたら、今回の旅は終わり。寂しいけれども、始まりあるものには終わりもあるのだ。

みぞれ交じりの雨中を歩きだしたのは午前10時。ゴアテックスのレインウェアに身を包んだ僕の弱点は、毛糸の手袋しか用意していなかった手先、そして靴底4cmまで浸しても大丈夫だが上からの降雨に弱い靴を履いた足先だ。雨が着実に僕を末端冷え症状態へ陥れていくのに対し、グーパー運動で抵抗しながら道を進める。雨脚が弱まってきたころにようやく次の宿場へと突入。木曽義仲と松尾芭蕉の墓がある義仲寺に寄り道しつつ、午後1時50分、第五十三の宿場、大津宿に到達!前の宿場からの距離は約14.3km、所要約3時間50分、歩数23219歩。ついに最後の宿場だーーーっ!!

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と。ここで押さえておきたい事実が一つ。「東海道五十三次」。それは江戸の日本橋から京の三条大橋を結ぶ東海道沿いに幕命により設置された五十三の宿場のことである。すなわち一か所目が出発点でも五十三か所目が終着点でもなくて、五十三次というのは飽くまでも中継地点の数なのだ。ちなみに「次」は「継」からきているらしい。五十三次が五十三泊五十四日の旅路を意味していないことと併せて覚えておきたい。

ということで最後の宿場に到達したものの、最終目的地まではあと一区間残している。京の三条大橋では到着式を催さなくてはならない関係上、今日はこの大津宿にて停留することにした。近くの小山から琵琶湖を望んでみたりぶらぶらした後に、午後3時20分、琵琶湖ホテルに投宿。全室レイクビューが望めて、天然温泉の大浴場を備えた高級ホテルである。到着時、レインウェアにバックパックという僕を部屋までエスコートされたのには参ってしまったが、最後の宿場だ、豪華にしたら良いじゃないか!

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感想。ついに最後の宿場に辿りついてしまった。旅の終わりはもうすぐそこ。本当に楽しい旅だったし、やはり終わるのは寂しい。

でもでも、明日は予期せぬほど多くの友人知人が僕の到着を祝ってくれることになっていると思っているから、僕はそれが楽しみだ!数少ない関西在住の友人知人がことごとく「明日は無理」と連絡をくれる中、どんなに盛大な到着式になるのか、不安と懸念で胸がいっぱいである。

何はともあれ明日の午前中、引き続き安全に気を付けて歩き切り、楽しく旅を締めくくりたいと思う。


本日の通過宿場:五十二、草津宿(出発)~五十三、大津宿(到着)
本日の歩行距離:約19km(GPS経路データより)
本日の歩行時間:約5時間
本日の歩数:28661歩


~お知らせ~

明日の到着式は三条大橋西詰の弥次喜多像前にて正午より執り行います。12:00開式の辞、12:01来賓紹介、12:02到着宣言、12:03在京生の迎える言葉、12:04万歳、12:05記念撮影、12:06閉式の辞。その後簡単な祝宴を予定しております。全員自由参加方式を採用しております。

なお開催場所である弥次喜多像は+35° 0'32.02"N, 135°46'16.75"E、目印はローソン、最寄駅は三条駅および三条京阪駅です。京都駅からは市営烏丸線に乗り烏丸御池駅にて東西線へ乗継ぐと三条京阪駅に出られます。

大阪方面からお越しの方は11時大阪駅発の東海道本線新快速・長浜行をご利用になると良いようです。東京方面からお越しの方は新幹線のぞみ215号(東京駅9時発)、富山方面からは特急サンダーバード14号(富山駅8時18分発)です。お乗り遅れのないよう、どうぞお気を付けください。


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by kan-net | 2013-02-15 23:15 |
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