東海道五十三次 第十六日
東海道の旅、第十六日。そうそう、こういう旅をしたかったんだ!

朝からぐいぐい押し込んでくるご夫婦をなんとか制して出発したのは朝9時20分。今日の行程には余裕があるので、まず進路と逆方向に位置する昨晩キャンセルしたホテルに立ち寄ってキャンセル料金を支払う。このホテルも小奇麗だし悪くなさそうなのだけど、あの爆笑旅館が相手では運が悪かったな。もし再び庄野に来ることがあれば、僕はまたあの旅館に泊まるだろう。

旅路を進めると東海道を歩いている淑女二人の旅人に追いつくき、しばらくお話をしながらのんびり並歩。天気がもつと良いですねぇ~なんて言っていたらふと「私たち遅いからどうぞお先にお行きくださいね」と言われ慌てて加速。彼女たちも決して遅くなかったので、見えなくなるまで引き離すのにかなりの労力を費やした。すると次第に見えてきたのが屋号札を掲げる家々。亀山市では住民たちが歴史的な町並み保存のための取り組みとして屋号札を手作りして該当する家に掲げているそうな。

e0001193_21594814.jpg


そして午前12時10分に到着したのが第四十六の宿場、亀山宿。前の宿場からの距離は約7.8km、所要約2時間50分、歩数18623歩。ホテルに立ち寄ったりしたので時間と歩数がかかってしまったけど、快適な旅だった。

e0001193_2261872.jpg


この亀山宿とお隣の関宿では2月10日から「東海道のおひなさま」というイベントを合同開催しており、そこかしこの個人宅、商店が所有のお雛様を展示し公開している。屋号札と言い、なんとも趣深い。感心していると旧舘家住宅に行きついた。ここは旅館の女将が勧めてくれていた場所だと思いだし、行程に余裕もあるので入ってみた。中には大小各種さまざまなお雛様が。豪華絢爛。

e0001193_22224475.jpg


ほぉ~とか言っていると管理されている方たちに絡まれる。いすゞ旅館で勧められたので来てみたんです~と言ったら、「あそこの女将、話し出したら全然止まらなかったでしょう!?アタシタチの同級生なのよ!」と大爆笑。つまり僕は昨夜から今朝にかけて、この一帯でも有数のお喋りにつかまっていたらしい。なんだか妙に納得していると、「兄ちゃん昼はもう食べたの?まだならカップ焼きそばあるから食べていったらいいさ!」とご馳走になってしまった。なんて良いところなんだ、三重県。蛤が食べられなかったり食事が冷え切ったりカップ焼きそばを出されたりと、三重県入りしてからなんだかグルメからは縁遠い節はあるが、それを上回る魅力に圧倒される出来事の連続である。

舘家のおじさんから「東海道のおひなさま手形(スタンプ)ラリー」に参加するよう厳命を受けて旅を進める。途中、立派な一里塚を見上げていると通りかかったおじさんが物語を聞かせてくれたり。そして午後2時30分、第四十七の宿場、関宿に到着。前の宿場からの距離は約5.8 km、所要約1時間30分、歩数9680歩。

e0001193_22435961.jpg


この関宿の町並みの素晴らしいこと。歴史情緒の溢れる家々が見事に保存されてずらーっと立ち並んでいる。一里塚のおじさんが「東海道イチの見どころ」と言われたのも頷ける。しかも運のいいことに今は「おひなさま」イベントの最中で、立ち並ぶ家々から覗く煌びやかな装飾がまた何とも美しいこと。圧巻である。

しばらく恍惚とした後、足湯交流施設のお雛様展示場にて最後の手形を手に入れ、手形ラリーの任務を完遂。そしていざ足湯!と両足の裾をたくし上げかけたところ、なんと昨日が祝日だった余波で本日の足湯はお休み。「旅路でやりたかったことランキングトップ5」に確実に入ってくる足湯を敢え無く逃す。無念。

だが気を取り直して同じくランキングトップ3に入る「茶屋で休憩」を行動に移す。ぜんざい!

e0001193_23114243.jpg


そして続けざまに団子餅「志ら玉」!

e0001193_23134548.jpg


くーっ!これぞ、やりたかったことやーーー!!

寒い中、風雨の中、暗闇の中を歩いたり、コンビニでおにぎりを買って昼食を済ませたり、峠で足を滑らせて転倒したり。そんなんじゃないんだよ僕が求めていたものは!茶屋での一服、早い投宿、立ち上る温泉の香り!これこそ僕の求めていたものなのだよワトソン君!

茶屋を存分に賞味し、さらに町並みを堪能したうえで、午後4時10分、関ロッジに投宿。あいにく温泉ではなかったものの大浴場を独り占めするなど、今日はやりたかった旅行像をほぼ実現できたのだった。


感想。人々の持ちネタの多さ、押しの強さだけでなく、町並みやお雛様の趣向まで見せつけられて、三重県のパフォーマンスにはもううっとりである。知らなかったよ、こんなに良いもの持ってたんだね三重!静岡県を抜けるときにも切なさを抱いたものだけど、三重県とも明日でお別れである。まだまだ過ごしたかった。そう思う三重県であった。


本日の通過宿場:四十五、庄野宿(出発)~四十六、亀山宿~四十七、関宿(到着)
本日の歩行距離:約22km(GPS経路データより)
本日の歩行時間:約6時間
本日の歩数:32828歩


なお「東海道のおひなさま」は3月10日までやっているそうだ。

e0001193_23424844.jpg

[PR]
by kan-net | 2013-02-12 23:49 |
<< 東海道五十三次 第十七日 東海道五十三次 第十五日 >>