東海道五十三次 第十日
東海道の旅、第十日。半分の日程を終えて、半分ちょいの道のりを歩いた。

昨日、どまん中と書きながら冷静に調べてみると、宿場の番号として真ん中なだけであって距離としてはまだ半分には達していなかったのだった。半分地点はどうやら二十八と二十九の間あたりのようだと見当をつけて、朝8時20分に出発。今日も「午前雨、午後晴れ」の予報だったので、いそいそとレインウェアを着込んで西へ。ポツポツと降り出したころに午前9時50分、第二十八の宿場、見附宿に到着。前の宿場からの距離は約5.8km、所要約1時間30分、歩数9932。

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次の宿場への道のりは箱根路に次ぐ長距離区間ながら、箱根路のようなアドベンチャー感の演出は皆無。雨脚は降ったり止んだりと掴みどころがないが、さほど激しく降ることもなく。何か挙げるとしたら、数日前からやたら頻尿ぎみのため公衆トイレやコンビニのお世話になりがちなのだが、今日は初めて神社に踏み込んだということくらいか。「このへんのどこかが本物のどまん中」という意識すらも薄れたまま黙々と粛々と旅は進行し、午後1時30分、第二十九の宿場、浜松宿に到着。前の宿場からの距離は約16.4km、所要約3時間40分、歩数23397。

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ここで昼食。複数の静岡関係の友人たちから勧められたレストラン「さわやか」でげんこつハンバーグを頂く。うまい。そして外に出るとさわやかな青空が。完璧なさわやかっぷりである!

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腹ごしらえを終えてレインウェアも脱いだところで再び西へ歩みを進める。午後5時5分、第三十の宿場、舞坂宿に到着。前の宿場からの距離は約10.8km、所要約2時間45分、歩数19090。

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この宿場に到着した瞬間、辺りでは大音量のサイレンが鳴り始めた。そして告げられる「津波注意報」。なんのこっちゃ、地震でもあったの?歩き続けている身では何もわからないものである。それにこれまでの道中、オヤジ狩りにあった場合や獣に遭遇した場合などの様々な危機管理シミュレーションを重ねてきたが、まさか津波に襲われるシミュレーションはしていなかったぞと。とりあえず荷物を捨てて高台へという話だけど、今のこの足ではもうまともに走れまい、通りかかる車に頼んで同乗させてもらうのだろうか、いやーついに車に乗るのかー悔しい!などと考えながら、ここからどう動いたものかと暫し逡巡する。やがて、警報ではなく注意報だし、さわやかで予約しておいた宿も目と鼻の先であるとわかったので、ひとまず宿に身を寄せようと決して、宿に向かう。左手には美しき光景が。

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そして午後5時30分、旅館あみ住に投宿。入りしなに女将、「洗濯物あったら出した出した」と旅人の旅館ならではの心配りが嬉しい。いや、でも津波は…とか思う間もなく「お風呂いれてるから洗濯物出して入った入った」と追い打ち。郷に入っては郷に従え、宿に入っては女将に従え。お風呂に入り、上がったら食堂で夕食。同席した地元の方たちらしき三人組のおばさま達が備え付けのカラオケで熱唱を始め、三船和子の「だんな様」を歌いながら「お兄ちゃん、こういうお嫁さんを見つけなきゃダメェよお!」と絡まれる。面白いので四、五曲聞いていると女将が「ほらこの洗濯物もってって部屋で干しな!早くしないと乾かないから」と追い出される。乾燥機はないわけやね…と少し悲しいものの、宿に行っては女将に従う。


感想。半分の日程を終えて、半分ちょいの距離を踏破した。もう少し貯金があるかと思いきやせいぜい半日分くらいの時間・距離しか余裕がないというのはけっこう衝撃。昔の人たちは十三日間で京都まで着いたというのだから、もうなんていうか、なんも言えねえっす。

今日を含めてこれまでに数夜、ガイドブックを参考に旅人たち御用達の旅館に泊まっている。こういう旅館は旅人を家族というかご近所というか、とても近しい関係の人として自然に扱ってくれて、少し慣れないけれども居心地が良い。これら旅館に共通する謎は、どうも地元社会のオジサン・オバサンも泊まっているようだ?ということ。彼らは誰なんだろう、すごく地元っぽいのにどうしてここに泊まっているんだろう。地域コミュニティのありようが都会と少し違うのかもしれない。この旅の間に謎が解けるだろうか。

宿場、いよいよ三十番台に突入。


本日の通過宿場:二十七、袋井宿(出発)~二十八、見附宿~二十九、浜松宿~三十、舞坂宿(到着)
本日の歩行距離:約37km(GPS経路データより)
本日の歩行時間:約8時間20分
本日の歩数:53717歩
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by kan-net | 2013-02-07 00:47 |
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