東海道五十三次 第二日
二日目が無事に終わった。今日はまた、過酷な一日だった。というよりも自らストイックな日にしてしまった。

初日の最大の反省点、それは荷が重すぎることだった。さっそく対策として不要な荷物を手提げに移し、郵便局の業務開始を待ちながら、朝8時ちょうどに旅を再会。これが効果覿面!肩から背中、腰にかけての負荷が一気に軽減されて、昨日の夕方に頭をよぎった弱気もふっとぶ。最初のうちは蓄積疲労で筋肉が動かず、遅々とした歩みを進めていたのだが、そんな調子でも午前8時45分、第四の宿場、保土ヶ谷宿に到着。前の宿場からの距離は約4.9km(+宿往復の距離約0.6km)、所要約1時間20分(宿往復を含む)、歩数7435歩(宿往復を含む)。昨夕のうちの稼ぎがあったのも功を奏した。

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出発たった45分での到達に気をよくして、郵便局で手荷物も発送し、心も体も軽やかに権太坂へ突入。ガイドブックによると「行き倒れた人を埋めた投込塚もある」とのこの権太だが、ノリに乗った俺を止めることはできないぜ!大したことないじゃないか、これでもエース区間かい!(※ちなみに箱根駅伝で使われている区間は本物の「権太坂」ではないのだ) 勢いづくエース。颯爽と坂を上り切って、さらに一気に坂を下りきる!と!坂を下りきったところに、なぜか東戸塚駅が出現。何かがおかしいことに気付くエース。…そう、道を間違えたのである。坂のほぼ頂上にある十字路で、取るべき道を間違えていた。その距離約1.2km。

ここで二つの選択肢。大きな方角としては外れていないので、このまま経路修正して正規ルートへ復帰する。或いは、戻る。

僕は戻ることにした。道の外れ方が大きすぎたのだ。なるほど、ちょっとした経路ミスは昨日もすでにしているし、その時には戻ったりもしなかったけれども、できる限り今回は旧東海道のルートそのままを歩いてみたいと思っているのだ。ここは自分に鞭打って、1.2kmの上り坂を戻ることにした。

しかし困ったものである。旧東海道は現代においてはその街道としての風格を伴っておらず、道を特定するのが難しい。持ってきたガイドブックの案内も少しわかりづらいところがあり、困った困った。道路脇にたまにある「旧東海道」の標識などを強力なガイドにしながら歩みを進める。

と、その時、灰色ニットの小さいオジサンが激遅ジョギングしながら傷心の僕をフワフワと追い抜いて行った。見ていると、どうもオジサン、たまに引き返したりしながら旧東海道をゆっくり走っていく。視界から消えたりしながらも、引き返すものだから目に届く範囲を保っている。すわ道案内の小さいオジサンきた!と興奮してついて行ったら、1kmほど進んだところで明後日の方向に走り去っていった。

そんなこんなでついに午前11時50分、第五の宿場、戸塚宿へ到着。前の宿場からの距離は約8.8km、プラス約2.4kmの坂道往復で、所要2時間50分、歩数16699歩。

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この後は、前の区間でかなり時間と体力を削られたという反省のもと、慎重かつ大胆に前進する。頭の中では「トツカク」のリピートが続き、ほぼ無心に近い状態で歩きぬいた区間であったと思う(そう僕はラーメンズが大好きだ)。午後2時20分、第六の宿場、藤沢宿に到着。前の宿場からの距離7.8km、所要1時間50分(昼食40分除く)、歩数11142歩。

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僕の持っているガイドブックは、東海道五十三次の全工程を17区分して、全部歩き切れるような案内がされている。そこでは第2区分はこの藤沢宿で完結することになっていて、初心者たる僕としてはそういう情報に簡単に流されて歩くのがラクなわけだから、ここで今日の行程を終えることも当然あり得る。しかし、だ。僕がこのガイドブックで気に食わないこと、それは第十の宿場、箱根宿を単なる通過点として扱っていることである!はっきり言っておこう、箱根は通過点ではない、宿です!

そこで今日の終着地はもう一つ先の宿場町へと修正された。もう完全にストイックモードに入った僕を止めることなど誰にもできない。坂を上り下りした足が悲鳴をあげ、重荷を負った肩がシクシク泣こうと、行くと決めたら行く、それが俺のやり方だ!終盤、相模川に馬入橋を渡っている時には、もしここで川に転落したらどうしよう、もう自分で助かる体力はないから誰かが通りかかった時に落ちよう、ん?落ちよう?などと思いながら午後5時25分、第七の宿場、平塚宿に到着。前の宿場からの距離13.7km、所要3時間、歩数20130歩。これまで歩いた中で最長の区間、黙々踏破。

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宿を平塚駅の間近のグランドホテル神奈中平塚にとって、午後5時50分、投宿。今日は坂道が多かったので太ももにきていて、投宿直後から入念なストレッチとアイシングを施したが、効果のほどやいかに。夜はその後、平塚に出張中のM本くんと韓国料理を食べて、歩みが亀速だと揶揄されつつ楽しいひと時を過ごす。


感想。まず昨夜から施した荷重対策が非常に功を奏した。昨日よりも長く歩いたにも関わらず上半身の無駄な痛みは若干引いて、肩から背中上部にかけての痛みが少し残るくらいになった。もっとも疲労を感じるのが下半身と、歩行旅のあるべき姿に修正されてきたと思う。今日の経路は上り下りがあったのでけっこう太ももにきている。経路間違えによる約2.4kmが本当に余分だった。

そして明日はいよいよ大磯、小田原を抜けて、箱根を攻めようという魂胆である。既知の通り、箱根は「女転ばし坂」なんて恐怖の坂まであるような難所。ここ平塚からの距離は堂々の35km、うち坂道が続く小田原からの距離は16.5kmに及ぶ。これはもう、はっきり言って絶対にキツイ。かなり気持ちが折れそう。止めたくなりそう。転がりそう。しかし、、僕は何といっても箱根に泊まりたいのだ!箱根の温泉でお猿さんと晩酌したい!(できるのか?) 箱根の宿で女将さんの好意によって秘密の銘酒を勧められたい!(ある?) 障壁は大きく、また我が持てる力も微弱なれど、必ずや箱根を攻め落としてみせようぞ。

あれえ、もうこんな時間!はよ寝な~

本日の通過宿場:三、神奈川宿(出発)~四、保土ヶ谷宿~五、戸塚宿~六、藤沢宿~七、平塚宿(到着)
本日の歩行距離:約37km(GPS経路データを元にGoogleEarthで計測)
本日の歩行時間:約9時間10分
本日の歩数:53788歩
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by kan-net | 2013-01-30 01:25 |
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