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東北旅行記録(2012/5/11-13)
2012年5月11日(金)から13日(日)まで2泊3日で東北旅行に行ってきた。
その時に関する記録。
今回は前回と違ってリアルタイム記録がないのでここベトナムから振り返る形になります。
少し間が空いてしまいましたが。

写真はこちらにまとめてアップしています。


行程

5月11日(金)
夕方 東京→気仙沼

5月12日(土)
朝  気仙沼→陸前高田VC
日中 陸前高田でボランティア
   (午前)仮設住宅群のあるキャンプ場にて畑を作る準備(草むしりと石拾い)
   (午後)高田松原を再生するための松の苗木の植え付け ニュースに出たよ
夕  陸前高田の視察→気仙沼

5月13日(日)
午前 気仙沼の視察
午後 気仙沼→東京


町の様子

何もないという印象。昨年7月との違いとしては、がれきや崩れかけの建物が殆ど各敷地から取り払われたので、次に何かを作り始めるための状況は前よりは整ってきていると言える。だけどまだ何もないので、「津波に全て飲みこまれてしまった」で物語が終わっているような印象を受けた。

陸前高田
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気仙沼
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その他の写真はこちら


聞いた話

陸前高田ボランティア参加の男性 一関市在住
「休みの日は来ている。各地のボランティア活動が縮小傾向にあり、いつまで続けていくのかというのは今後悩ましいと思う。自分としては遠くから助けに来てくれる人がいる限り続けようと思っている。色々な人と会えるのも楽しいしね。」

陸前高田ボランティア参加の男女 新潟在住
「昨年5月から月に1,2回来ていて、今回で17回になる。まだやることがあるから来ているということ。今年も草むしり大変かなぁ。」

大学同期のサトル 気仙沼在住
「土木に志があって、日本でこのような災害が起きたので、来た。行政の縦割りの仕組みに慣れない。少しずつやっていくしかない。」

かき小屋で同席させてくれたおばちゃん 気仙沼在住
「よく「絆」と言っているけど、私らにしてみれば「感謝」。遠くから助けに来てくれてありがたい。自分たちは運もよくて助かった。何もかも感謝。」


感想

率直に、遅いのではないかと思った。復興スピード。様々なプロセスに時間がかかることは理解できるんだけど、そういう意味では「通常のスピード」程度しか出ていないのでは?がれき処理問題なども様々に報道されているけど、道路を走っていて所々にがれき山を目にするのは単純に気持ちが塞ぐ。それはもう、時間かけずにどうにかすべきことなんじゃないかと思う。

そういう意味でボランティアの役割はあるかなと感じた。ボランティアにできることはかなり限定的だし、今回の活動内容が畑づくりや松の植え付けだったことからも、要求される内容も差し迫ったものでなくなりつつあるのは確か。だけど災害発生から14か月が経過して未だがれきが積み上がり、町の姿もまだ何も戻ってきていない、「この地は見捨てられたのかな?」という気がしてしまうような景色の中にあって、「いや、どうにかしましょうや」というポーズを示すという役割をボランティアは担っていると思った。それに地道な活動を継続して積み上げることで、復興への実質的な寄与ももちろんしている。復興への意思表示と、その実行。たとえ規模が小さくても、わかりやすい形でそれを示し、継続しているボランティアの役割は重要だと思った。

久々に会ったサトルは前と変わらず飄々としていた。この春に転身したばかりなのでいろいろ苦労もあるみたいだけど、ここでの日々は陸前高田の復興にもそして彼自身の成長にも繋がるだろうと思う。日本国内であれ途上国であれ、自分を必要としているところへ赴いて働きたいというのは自然な心境だね、という話などなど。お互いにお互いのフィールドで頑張ろう。

より個人的で素朴な感想としては、ボランティアでちょっとした力仕事ができて、新しい交流を拡大でき、旧友と再会し親睦を深められ、その旧友の住まいで田舎暮らしを体験できて、美味いメシにもありつけたので、行ってよかった。よくなかったことと言えば東京⇔一ノ関の往復乗車券を購入していたことを忘れて復路で乗車を二度買いしてしまい、6000円ほど損したこと。。


ボランティア活動の状況(2012年5月12日時点)

陸前高田ボランティアセンターは月・火曜日を除いて週5日間活動している。以前は毎日の活動だったのを、需要と供給に合わせて縮小しているよう。

長靴など用具等の貸し出しはあるし、ボランティア保険もその場で入ることができる。事前申し込みも必要ないので、汚れていい服装と昼食さえ持参すればその場ですぐ参加できる。去年の気仙沼での参加時にも思ったけど、ボランティア活動参加のハードルは高くない。

作業内容や場所は日により違うけど、いずれにしても9時過ぎにセンターを出発して15時には帰ってくるので、たくさんの作業はできない。少しずつだけど、続けてやっていきましょうというスタンス。最近は参加者が減っていて活動の維持が困難になりつつあるらしいので、お暇のある人は参加してみてください。
by kan-net | 2012-05-27 03:54 | 勉強・見学
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